「美STORY」10月号用の個人的な原稿

私が雑誌の対談に参加した、「美STORY]10月号
45歳からの美人ドッグ
は結構評判が良いようですね。
あの企画の監修をされた、私の大学時代の同級生である美容外科医の近藤氏は、自身のブログ上で、実際に彼が伝えたかった原文を紹介しています。
私も参考として、あの特集で伝えようとした内容を公開したいと思います。
婦人科関連の臓器におきる変化(問題点)
そして それの改善法(ライフスタイル)
に関して私の意見を下記に記します。
女性にとって45歳という年齢は大変重要な意味を持ちます。女
性の月経周期においては、12歳前後で初経を迎え、51歳前後で
閉経期を迎える方が多いものです。
一般的に、女性が定期的な排卵周期を失って無排卵になるのは45
歳前後が多いと思われます。そうなると妊娠することが極めて
難しくなります。
無排卵になると、月経が不順になり、不正出血を認めることが
多くなります。子宮筋腫・子宮内膜症のような器質的疾患を合
併していれば、月経過多や月経困難症に見舞われる事もありま
す。
閉経の平均年齢は51歳ですが、閉経年齢は45歳から55歳くらい
にまで及びます。早い方では、45歳くらいで典型的な更年期症
状を認める女性もおられます。
その改善法としは、まず子宮筋腫・子宮内膜症等の器質的疾患
を合併している場合には、速やかに婦人科を受診して、手術や
注射、投薬等の治療を受ける必要があります。生活内容を考慮
するだけでは、例えば月経過多による貧血等の症状は改善でき
ません。
更年期障害に見舞われている場合には、ホルモン補充療法、漢
方療法等で投薬を受ける事が有効になるかもしれません。
ただ女性がいつまでも美しく、若くて健康でいられるためには
、精神的な充足感を持つ事が大切です。自分の好きな趣味に没
入すること、それはジョギング・ゴルフ・ダンスのような運動
をすることでもよいし、音楽・美術等の芸術に接する事でも良
いでしょう。今の40歳代の女性で若くて美しい方が多いのは、
生活を楽しむことを知っておられるからだと思います。
>★渇いた女に毎日の水やりを
女性ホルモン(エストロゲン)の減少と口腔乾燥感には関連があると考えられています。女性は年齢を重ねるとともに唾液分泌量が少なくなります。加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少し、それに起因して唾液腺の萎縮が起こるためと考えられています。
同様に、眼が乾く(ドライアイ)、肌が乾燥するといった症状も出やすくなります。エストロゲンは、繊維芽細胞というコラーゲンを作っている細胞を活性化するので、エストロゲンが減る閉経の年齢になるとコラーゲンが減少することによっておこると考えられます。また膣分泌物の減少により、性交痛が起きることもあります。
対処法としては、まずは毎日十分な水分を摂取することです。明らかな女性ホルモンの低下が原因と見られる場合には、主として女性ホルモン(エストロゲン)を補充するHRT(ホルモン補充療法)を受けることが大切です。肌の乾燥に対しては、コラーゲンを補充するようなスキンケアを行うことが有効になるかもしれません。性交痛に関しては、ホルモン補充以外に市販されている潤滑ゼリー等が有効な場合もあります。ただこの際には、何よりも夫婦やカップル間での努力が大切となるでしょう。
>LOVEイズ ホルモン
女性の性欲は一般的に30歳代後半から40歳代前半にかけて最大になると言われています。女性の生殖年齢(妊娠できる女性)は大体45歳までとなりますから、女性の月経周期において排卵時に性欲が最も昂進するのと同様に生物学的要請なのかもしれません。
充実した性生活は、何よりも精神的な充足感を伴います。性交の際に快感を得られる場合には、ランニングの際の「ランナーズ・ハイ」の基となる内在性の脳内麻薬物質であるβエンドルフィン等による効果と考えられます。このβエンドルフィンが分泌されると多幸感・恍惚感が得られます。このホルモン様効果は大きいと考えられます。
>★カーヴィボディは呼吸法の産物なり
カーヴィボディは胸もお尻もあって、ウエストがキュッとくびれている、女性にとって理想的な体型です。この体型を獲得するためには、脂肪と筋肉とを絶妙なバランスで維持することが大切です。その際に大切なのは、有酸素運動です。
過度なダイエットで体脂肪を落としすぎてしまうと、胸も小さくなり、極端な場合には月経も止まってしまいます。適度な体脂肪率を維持しながら、ウエスト等の余分な脂肪は有酸素運動で落とすのが肝心です。ただその場合、マラソン等の長時間に及ぶ有酸素運動では全身の脂肪が落ちてしまうため、ダンスやクラシックバレイ等の回転系の運動が有効となるでしょう。普段の生活でも常に姿勢を正し、インナーマッスルを鍛えることも大切です。
> ★ 内臓老化は喫煙により急速ピッチ
どの臓器に対しても喫煙は悪影響しか与えません。ニコチン
は女性ホルモンの分泌を低下させます。その結果、閉経が早ま
り、老化が促進されます。またエストロゲン(卵胞ホルモン)
の低下は、コラーゲンの減少を伴うことになるため、肌のはり
が失われて、しわが出来やすくなります。
また、エストロゲンの減少は骨の密度を低下させ、「骨粗鬆症
」になりやすくなります。
また喫煙者は低容量ピル等のホルモンの内服をすると血栓症
のリスクが増大し、静脈血栓症や心筋梗塞、脳血栓症に罹患す
る可能性があるため、原則としてホルモン補充療法はできませ
ん。これも臓器の老化を促進することになります。
> ★適度なストレスや怒りは美女を作る
人間の通常の生活においては、適度のストレスと弛緩が必要な
ものです。緊張感のない生活を送って己れを律する行動から遠
ざかっていると、怠惰な生活となるため、体型は乱れて肥満傾
向に陥り、姿勢も悪くなってしまいます。その結果、自身の肉
体管理に関して投げやりになってしまい、ますます悪循環に陥
ってしまうでしょう。
尤もストレスに女性ホルモンは影響を強く受けてしまうため、
過度のストレスによって、月経は不順となり、無排卵になった
り不正出血に悩まされたりします。適度の緊張と弛緩、これが
女性が美しく健康に生きるためには必要であると思われます。
ただ怒りはあまり必要だとは思われません。人相を悪くする事
が懸念されます。
テーマ : 美容・健康・アンチエイジング
ジャンル : ヘルス・ダイエット