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難治性不妊で治療を受けられていた患者さまの出産報告

 今日は外来中にとても嬉しいことがありました。

 以前の私のブログで紹介した患者さまが、紹介先の病院で無事出産を終えて本日退院となり、そのまま当クリニックに出産の報告に来られました。

 この患者さまは、妊娠経過中に妊娠性糖尿病を発症して胎児が大きくなってしまったため、帝王切開術を受けたとのことでした。

 私はこの患者さまとのお付き合いが長く、以前に悪性疾患に罹ったこともあり、施設と担当医の判断によっては子宮摘出が選択されるところでした。患者さまご本人の挙児希望が強く、リスクが高くても子宮を温存してからは早く妊娠できるようにと体外受精に踏み切りました。最初の体外受精で多くの受精卵(胚盤胞)が得られ、1つずつ受精卵を移植していったところ妊娠が判明しました。それでも残念なことに流産という結果に終わってしまいました。

 今回は患者さまのご希望があって人工授精での妊娠でした。多胎・OHSS等の種々のリスクがありましたが、幸い単胎で病状や妊娠性糖尿病が悪化することもなく無事出産されました。これは本当に嬉しいことですし、おめでたいことです。

 数々の苦難を乗り越えてこられた、ご夫婦の喜びもひとしおだと思います。

 開業して当クリニックではお産を取り扱っていないため、残念ながら分娩には立ち会えませんでしたが、これは産婦人科医冥利に尽きることです。

 これからも一人一人の患者さまの病状と想いとを理解して、できるだけ患者さまのご希望に添えるような診療をしていきたいと思っています。


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テーマ : 不妊治療
ジャンル : 結婚・家庭生活

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小島謙二 (ペンネーム:晴走雨読)

Author:小島謙二 (ペンネーム:晴走雨読)
神戸市東灘区在住の産婦人科開業医。昭和38年生まれ。昭和63年京大医学部卒。医学博士。水瓶座。血液型はO型。
財団法人田附興風会医学研究所北野病院・神戸市立医療センター中央市民病院等の勤務を経て、2011年2月7日に神戸市阪急御影駅徒歩7分の御影ドクターズビレッジ内に、こじまレディースクリニックを開院しました。

産婦人科全般を扱ってきておりますが、専門は生殖内分泌・不妊・腹腔鏡下手術です。詳細は当ブログのプロフィールの欄をご覧下さい。

趣味はマラソン・観劇・ゴルフ・読書・筋トレ・サウナ&温泉・マッサージと多彩です。

観劇の世界では、以前は宝塚歌劇団がメインでしたが、劇団四季からストレートプレイまで幅広く対象にしております。

マラソンのベストタイム
フル:3時間22分45秒(平成18年篠山)
ハーフ:1時間28分49秒(平成19年大阪市民ハーフ)
5km:19分16秒(平成20年尼崎記録会)

ゴルフ:ホームコース~六甲国際ゴルフ倶楽部 オフィシャルHC25

女性の様々な悩みに真摯に向き合い、女性の健康維持とQOL(Quality of Life)の向上~アンチエイジングに努めたいと考えております。

どうか宜しくお願い申し上げます。

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