子宮頸がん検診におけるLBC法の導入
LBC法の長所は、
1)不適正標本撲滅
2)処理・診断の合理化
3)多くの検査を1つの検体で実施可能で、HPVテストを含めた遺伝子検査・免疫染色などを合わせて実施可能。
です。一方、短所は手技が煩雑で、高価なことです。
細胞診ベセスダシステムの大きな特徴の1つはHPV感染が子宮頸がんの原因であるとの概念から出発していることです(HPV感染と子宮頸がんの癌化に関する文献では、「子宮頚がん予防ワクチンに関する文献の紹介」をご参照下さい)。
ベセスダシステムでASC-USと判定された際の、ハイリスクHPVの検査(ハイブリッドキャプチャー法~HC II法)は日本では保険適用となっています。
ハイリスクHPVで陽性であればコルポ診と生検、陰性であれば年1回の検診が推奨されます。ハイリスクHPVの検査を受けない場合には、半年以内に細胞診による再検査が奨められています。
アメリカ癌協会(ACS)のガイドラインに拠ると、細胞診単独検診の開始年齢は性交経験から3年後または21歳からとされています。検診間隔は、従来法の細胞診では毎年、LBC法では2年毎となっています。
アメリカでは30歳以上の女性にのみ細胞診とHPVテストの併用検診が認められています。HPV併用検診では検診間隔が3年毎になります。
以上のことを踏まえて、こじまレディースクリニックでは子宮頸がんの細胞診単独検診の際に、ご希望の患者さまにはハイリスクHPV検査を同時に実施することにしました。ただし、子宮頸がんとハイリスクHPV検査とを同時に実施した場合には、子宮頸がんの検査料以外に自費料金が発生することになります。
(準拠:子宮頸がん検診とヒトパピローマウイルス Q&A集 日本細胞診断学推進協会)

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