超多忙な休日~朝食会から梅芸メインホール「ワンダフルタウン」観劇まで

今日は超多忙な一日でした。朝は先月同様にホテル竹園芦屋で開催された朝食会に出席し、他業種の方々から貴重なお話を聞く事ができました。
その後は融資関係で2社の担当者の方々と打ち合わせです。開院に備えて自己資金を増やしてきましたが、漸くクリニックの建築関係の資金調達の概要が決定となりました。
その後はオープニングスタッフ希望者の方の面接を行いました。私個人としては、当クリニックに勤務を希望される方にはできるだけ直接会ってお話をしたいと考えております。ただ現在オープニングスタッフ募集中の件に関しては、予想外に多くの応募を頂いているため、慎重に検討させて頂くつもりでいます。
時間がないので住吉川を1周(5キロ)して(11月の累計走行距離170キロ)、入浴してから観劇のために梅田に向かいました。梅田芸術劇場で本日初日を迎えた、とうこさん主演「ワンダフルタウン」です。
とうこさん主演の作品の観劇は、ミュージカル「The Musical AIDA」以来となります。
席は1階4列目下手側の良席です。演者を間近で観られると共に、舞台上に設置されたオケの模様も見ることができてありがたいものでした。
(注:ここからはかなり内容を具体的に紹介しますので、ネタばれを嫌がる方は、私の下手な解説とは言え、読まないことをお勧めします。)

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演出は宝塚歌劇団に長らく在籍の後に独立されたオギー(荻田浩一)です。オギーは私が大好きだった、元月組男役トップスターあさこさん主演の「『A-“R”ex』-如何にして大王アレクサンダーは世界の覇者たる道を邁進するに至ったか」の演出も手がけていました(ちなみにこの作品がこじまレディースクリニックのエグゼクティブ・プロデューサーを務める伊藤春絵氏の退団公演となりました)。
内容は極めてオーソドックスな、古き良きアメリカを彷彿させる作品です。舞台となったニューヨーク市内のグリニッジビレッジには、私が大学3年の夏に友人と貧乏旅行で行った記憶があり、懐かしい想いも抱かせてくれました。
作品から抱くイメージは「ミー&マイガール」的構成と言えるでしょうか。楽しく、ちょっとほろ苦く、最後はハッピーエンド、途中にランベス・ウォーク的な盛り上がるダンスが多いというイメージですね。
主演のとうこさんは、もう女優として既に完成の域に達している気がしました。多彩な役柄を余裕を持って演じわける巧みさ、表情の豊かさ、歌の上手さは当然として、その脚線美から宝塚時代には感じられなかった(と言うよりは見せられなかった)悩殺的魅力まで振りまいていました。
とうこさんは絶えず進化しているのだと改めて思わされました。
他の役者さんも芸達者揃いです。
別所さんの包容力には感心しましたし、レックを演じた宮川さんははまり役だと思います。他に個人的には青山さんのダンスが素晴らしいと感じました。
大阪公演の初日ということもあって終演後の挨拶では、出演者の一人一人がペアを組んでいる役者さんの紹介と見所を解説されました。これが、結構マニアックで面白いものでした。
細かいポースの解説の評価などはなるほどと思いましたが、私が特に感心したのは以下のような事です。
レックを演じた宮川さんがヘレンを演じる星奈さんに恋をしてしまうと告白したり、ベイカーを演じる別所さんがとうこさん演じるルースに惚れてしまうと語っていました。役に成り切ってしまうと本当に恋愛感情が芽生えてしまうのかもしれません。これは役者魂の表れなのかもしれませんが、ファンのことを考えるとあまりそのようなことを発言するのは望ましいことではありません。これが現実世界に反映するのか、単に舞台上だけの現象あるいはリップ・サービスなのか、非常に興味深いところです。
これは役者冥利に尽きる話なのでしょう。私はカミュの「シーシュポスの神話」を思い起こし、役者とは何かを考えさせられました。
この作品は、人生に夢と希望とを与えてくれる作品です。現在のアメリカの状況からすれば、こんな古き良きアメリカに懐古の情を抱いてばかりではいられません。それでも人生をできるだけ楽しく、positive thinkingに生きて行きたいと考えている方にはこの作品の観劇を是非お勧めしたいところです。