お蔭さまで最近プラセンタの注射を希望される患者さまが増えて、今月は月100本を超えるペースとなっております。
プラセンタの注射を希望される患者さまのご要望はさまざまですが、私の個人的見解としては、ホルモン異常を呈していない更年期の患者さまに投与するのが最も有効であると感じています。
40歳代後半になりますと、更年期障害としての「のぼせ」に悩まされる患者さまが増えてきますが、40歳代前半だとのぼせ等の症状に悩まされる患者さまは少ないものです。
むしろ、現代のようなストレス過多な時代では、鬱症状・不眠・肩こり等の症状でお悩みの患者さまが多いように思われます。
鬱症状や不眠でお悩みの患者さまに、プラセンタの注射を試みてみると結構有効なケースが多いように思われます(ただし、当然のことながら全例ではありません)。前向きな姿勢になって表情が明るくなったり、良く眠れるようになったと喜ばれる患者さまがおられます。
他にもアトピー性皮膚炎や花粉症への有効性を期待して、投与を希望される患者さまもおられます。私自身もプラセンタの注射を受けるようになってから、長年悩まされていた気管支喘息・アレルギー性鼻炎の症状が出なくなりました。ただしこれは今の所私だけに有効と証明されていて、症例数1のみなので(n=1)、有効性を一般に公表することはできません。
医学的に(臨床的に)有用であることを証明するためには症例数(n)を増やして、
Randomized Controlled Trial(RCT)(ランダム化比較試験)を実施し、統計学的に有意であることを証明する必要があります。特に薬剤の場合には、濃度依存性や時間依存性を明らかにし、毒性とならないように投与方法を厳格に設定する必要があります。
この点が明らかではないため、
プラセンタ注射液が放射能被曝に有用であるとの文献があっても、広く一般に啓蒙することができないでいます。ただ私自身に対しては積極的に投与して有効性を確認しております(苦笑)。
当クリニックでは、プラセンタ注射液として「メルスモン」と「ラエンネック」の2剤を置いていますが、更年期障害に保険適用のある「
メルスモン」を頻用しております。

この注射液にはアルコールが含まれております。そのため、皮下注射の接種の際に疼痛が少ないのが特徴です。
皮下注射というのは、厳密に言えば、「皮下脂肪内注射」という意味です。そのため、一般に皮下脂肪が多いとされる腹部の臍周囲に注射をします。これは子宮内膜症・子宮筋腫の治療薬である、「
リュープリン」などと同様です。
皮下脂肪が多くなりやすい部位という点では、
振袖状態になりやすい二の腕に投与することも可能な気がします。ただし、原則はやはり臍周囲の皮下注射となります。
皮下脂肪が極端に少ない患者さまの場合、常に皮下注射ばかりが良いのかどうかわかりません。当クリニックでは患者さまのご希望に応じて筋肉注射も含めて投与箇所を調整しております。
接種後の腹部に皮下出血が見られる患者さまもおられますが、大抵のケースでは数日で軽減・消退していきます。当クリニックでは極力細い針を用いて、痛みが少なくなるように工夫を凝らし、投与箇所が腹部のためリカバリールームで注射するようにしております。
プラセンタの注射に興味がおありの方は、是非当クリニックにお越し下さい。プラセンタ注射液の効用・短所に関して懇切丁寧に説明させて頂き、患者さまが心身共に健康でいられるようにお手伝いをさせて頂きたいと思っております。
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テーマ : 美容・健康・アンチエイジング
ジャンル : ヘルス・ダイエット