筋トレと有酸素運動とを組み合わせた効果的な体脂肪燃焼法
<以下引用>
ダイエット(Dieting)とは、肥満の防止・解消のために取り組む食事制限を言う。現代日本語では、痩せるために行う運動もダイエットの一環と考えることがあるが、それについての記述は「痩身」の項に譲り、本項では、本来的な意味である減量のための食餌療法のみを扱う。
<引用終了>
食餌療法のみでは、リバウンドの問題もあって、なかなか継続的に実施するのは難しいものです。
ここでは、筋トレと有酸素運動とを組み合わせた効果的な体脂肪燃焼法について、紹介と解説をしていきます。

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どの程度まで体重を落とす必要があるかの目安としては、BMIと体脂肪率とが参考になるでしょう。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
で表示され、一般的に成人ではBMI22が健康的な体型とされます。
フルマラソンでサブ4を狙う方なら、男性で21未満、女性で20未満が理想とされます。ちなみに一流マラソンランナーのBMIは男性で約19、女性で約17です。
体脂肪率に関しては、もしも正確に測定しようとすれば、皮下脂肪厚法・水中体重測定法等を利用することになりますが、一般市民の日常的な方法として用いるのには無理があります。健康ブームを反映して、現在ではインピーダンス法を用いて簡便に測定できる多くの商品が企業から販売されています。ただ、それらの商品では測定する際の身体状態及び測定の時間帯により、データのばらつきが大きいものです。そのため、できるだけ毎日同じ条件で同じ時間に測定するようにし、相対的な数値と考えた方が良いと思われます。
体脂肪率の平均値は、「最新フィットネス基礎理論」に拠れば、競技者の男性で5~13%、女性で12~22%、フィットネスの男性で12~18%、女性で16~25%、境界域の男性で19~24%、女性で26~34%、肥満の男性で25%以上、女性で35%以上と記されています。
体脂肪にはエネルギー源になるという役割以外に、内臓間のクッションの役割や皮下の保温の役割を果たしています。人間が生きていくうえで必要最低限の必須体脂肪率は、男性で3~5%、女性で11~14%と考えられています。女性の場合は体脂肪率が17%を切ると無月経になる危険性が高まることは、以前のブログ記事「月経周期から考察する女性の運動への取り組み方~その1」でも記しました。体脂肪率が低くなり過ぎると、身につけている衣類が少なくなるのと同様なので、冬場は風邪を引き易くなります。
脂肪1kgは7200kcalに相当するとされています。脂肪を効率的に燃焼させるためには、有酸素運動と筋トレとの組み合わせが重要になってきます。ここでは有酸素運動と関連付けて筋トレの目的と方法について考察してみます。
筋トレの目的が逞しい肉体(特に大胸筋を中心とした上半身)の造成であれば、無酸素運動がメインとなり、有酸素運動とは相反することになります。そもそも筋トレで筋力アップを目的とする場合、対象となるのは筋肉線維で、遅筋でも速筋でも肥大させることが可能です。
一般的な筋トレのポイントとしては、漸進的過負荷法を実施し、2回以上2セット以上のトレーニングを実施して最大筋力を使いきる(オールアウト)、24~48時間の十分な休養をとることにより発揮される‘超回復’に期待する、などがあります。
オールアウトを目指したトレーニングの内容としては、最大筋力に対する割合と運動回数とで多彩な組み合わせが可能です。最大筋力の2/3以上の高いウエイトと少ない運動回数の組み合わせ(筋肉の完全消耗)によるオールアウトは、筋肉の瞬発力を大きくし、逆に低いウエイトと多い回数の運動によるオールアウトは、筋肉の持久力を高めます。従ってマラソンのような持久力を要求されるスポーツでは後者の方法が有効となります。前者の方法では筋肉が太く、ゴツゴツとした体型となりますが、後者では筋肉が太くはならず、スマートな体型を維持できます。
「ランニングの筋トレはランニングで行うのがベスト」とされます。実際、特に中距離・長距離で筋持久力を高めるためには、専門的過負荷トレーニングを実施し、ウエイトなどは使わないで、ランニングの回数やタイム等で運動の強度を変えて、筋力をアップさせていきます。筋力トレーニングはあくまでも補助的に行い、軽いもので反復回数を多くすることが必要です。
参考までに、「スポーツ別筋力トレーニング最強バイブル」では、中・長距離系の陸上競技の筋力トレーニングとして、
「インクライン・ベンチ・プレス、ツイスティング・シット・アップ、トランク・ツイスト、チンニング、デッドリフト、ランジ、ハーフ・スクワット、レッグ・カール、レッグ・エクステンション、フライング・スプリット、ドンキー・カーフ・レイズ」
を10~15回、2~3セット実施することが推奨されています。
筋トレを行うと、成長ホルモンが分泌されます。一般的にはこの成長ホルモンを利用して蛋白質合成を促し、筋肉を肥大化させるのに利用します。この成長ホルモンには脂質代謝の促進作用もあります。体内の脂肪組織から遊離脂肪酸の形で放出させ、体脂肪動員を促進させます。そのため、成長ホルモンが分泌されるような筋トレを実施し、その後に有酸素運動を実施すれば体脂肪が効果的に燃焼できます。
この際の筋トレの方法として「スロートレーニング」が、推奨されています。この方法を開発した東大教授の石井直方氏(身体運動科学)に拠ると、スロトレでは通常の方法より成長ホルモンの分泌が活発になり、最大筋力の半分の負荷で、最大筋力に近い負荷で行ったときと同程度の効果が得られます。
「筋肉内の血流を制限し続けると、比較的軽めの負荷でも乳酸などの運動に伴って生じる物質が大量にたまり、『激しい運動をした』と身体は思いこみます。そして、その信号が脳に送られると、筋肉を修復しようと、成長ホルモンの分泌が活発になります」と石井教授は語っており、これは腕や足の付け根をベルトで圧迫することで強制的に血流を制限する加圧トレーニングと同様の原理です。
直前の筋トレでオールアウトにしてしまっては、その後の有酸素運動を実施できなくなります。スロトレで筋トレをしてから長時間の有酸素運動を実施することにより、効率的に体脂肪を燃焼させ、体重を減少させることが可能となります。
私の場合は、本格的に運動していた頃には、これらの運動の後の入浴でサウナ(主として熱赤外線)&冷水浴(水風呂)のリピートを2サイクル以上実施していました。しっかりと水分の補給を行い、脱水の危険性さえ回避できれば、余剰の老廃物を輩出するデトックス効果によって、より一層健康な身体を維持できると考えております。
テーマ : 健康、美容、ダイエット
ジャンル : ヘルス・ダイエット